事例
ある通販サイトの商品検索機能では、利用者が入力した検索語をそのままSQL文に連結して実行していた。攻撃者が検索欄に特殊な文字列を入力したところ、全顧客の個人情報が表示された。
この攻撃が成立した技術的な原因を述べよ。
模範解答を見る
利用者の入力値を検証・無害化せずにSQL文へ文字列連結しており、入力がSQL構文の一部として解釈されたため。
採点キーワード
解説
SQLインジェクション。入力とSQL構造が分離されていないことが根本原因。次設問の対策(プレースホルダ)とセットで覚える。
事例を読んで「原因・対策・対応」を記述する午後問題の練習。 模範解答と採点キーワード付き。キーワードを落とさず短くまとめる訓練をしましょう。
IPA過去問は公開されたものを書き起こし、出典を付けています(図表は一部簡略化している場合があります)。オリジナルは作成した問題です。
SaaSのWebアプリ脆弱性:CSP回避のXSSによるロール昇格
CSPの効果範囲,格納型XSS+CSRFトークン窃取によるロール昇格,アップロード検証・出力エスケープ,SASTと専門家検査
継続的インテグレーションサービスのセキュリティ(TOTP中継フィッシングとコード署名鍵の漏えい)
CIサービスへの不正ログイン・シークレット漏えいとその波及(CT/CAA,WebAuthn,HSM,コード署名)
公開IT資産管理と脆弱性管理(サブドメインテイクオーバー・WHOIS・KEV・CVSS)
製造業V社の公開IT資産の洗い出しと脆弱性管理(ASM)の改善を、台帳管理・WHOIS/検索エンジン型調査・CVSS/KEVの優先度判断で問う
IoT製品(ロボット掃除機)開発における脆弱性の組合せ
IoT製品の開発で、DNSキャッシュポイズニング対策・ファームウェア署名・OSコマンドインジェクションとCSRFの連鎖を考える
公開サイトの脆弱性診断結果の優先度判断(CVSS・EPSS)
SQLインジェクション・OpenSSH・クライアント認証などの診断結果を,CVSS基本値・環境値とEPSS値で評価し,対応優先度を決める
メールのドメイン名変更とSPF/DKIM/DMARC導入
社名変更に伴うドメイン変更を機にメールサービスを移行し、SPF・DKIM・DMARCの設定と、一斉配信・メーリングリストでの認証失敗の原因を考える。
Webサイトの診断:XSS・CSRF・認可制御の不備とクラウドのIMDS(SSRF)
ECサイトとクラウド上の商品企画サイトのWebアプリ診断結果から、攻撃の手順と対策(SameSite、認可チェック、IMDS方式2、SSRF対策)を問う
無線LANの偽AP・EAP-TLSとファイル持出し対策
アパレル業のセキュリティ見直しを題材に,偽AP・偽サイトによる認証情報の窃取,HSTS,ファイル共有機能の悪用,MACアドレス偽装,EAP-TLS(RADIUS),FW設定の見直しを問う
ソフト開発会社のマルウェア感染とログ分析によるインシデント対応
プロキシ・認証ログ等のFツール出力から感染経路と感染拡大を読み取り,暫定対策・追加調査・技術的対策を立案する
リモートワークのVPN攻撃とDDoS対策
VPN-GWへの攻撃(多要素認証の迂回・ステルス化・SPA)とDDoS攻撃への対策を、製造業H社のネットワークで設計する
サプライチェーンリスク対策(委託先管理・SBOM・外部スクリプト・SAST)
システム開発企業L社が,サプライチェーンリスク対策のガイドラインを作成し,過去のインシデント(外部スクリプトの改ざん)への有効性評価と,システムSの点検(アカウント管理・SBOM・ログ取得・SASTの実行箇所)を行う
P社のセキュリティ強化:インターネットバンキング変更とリモートワーク用VPNの導入
DNSSEC・DoH/DoT,インターネットバンキングの口座情報改ざん(偽サーバ経由)とトークン認証,VPNサービス(Kサービス)導入時の接続元IP制限・通信許可・MFA・OS移行促進
ECサイトのWebスキミングによるクレジットカード情報の漏えい
ECサイトのJavaScriptファイルが改ざんされて偽のカード情報入力フォームが表示された事案を題材に、XSS・SQLインジェクションの痕跡の読み取り、改ざんスクリプトの動作、アクセスログによる被害者候補の特定を考える。
百貨店と運送会社の個人情報リスクアセスメント(貸与アカウントのID/PW管理とマルウェア感染)
業務委託先(運送会社)での受注情報(Z情報)の機密性について,リスク特定・リスク分析・リスク評価の手順に沿ってリスクを洗い出し,表2の状況から関連項番を選び,被害の大きさ・発生頻度・総合評価を判定し,管理策(IP制限・EDR・URLフィルタ等)を立案する
ログ出力ライブラリの脆弱性を悪用されたインシデントの調査と再発防止
ログ出力ライブラリの脆弱性(JNDI/LDAP経由のリモートコード実行)で暗号資産採掘ソフトを実行された予約サーバについて,プロセス・アクセスログ・FWログから攻撃の流れを調べ,FWとプロキシのURLフィルタリングによる再発防止策を考える
オンラインゲーム事業者でのサプライチェーン攻撃によるインシデント対応
OSSに混入した悪意あるコードによるコンテナ侵害を題材に、初動対応(証拠保全)・ログ調査・レジストリサーバの被害対処・再発防止を考える
生成AIの社内利用ルールとRAG型社内チャットの情報漏えい対策
シャドーAIの把握と利用規程(情報区分・承認済みツール)、RAGの検索時アクセス制御、間接プロンプトインジェクションによる持ち出し
ランサムウェア被害からの復旧とバックアップ設計
VPN機器経由の侵入でバックアップまで暗号化された製造業の初動・原因分析・復旧順序・再発防止
IDaaSと条件付きアクセス:AiTMフィッシングによる多要素認証の突破と再発防止
パスワードスプレー,AiTM型フィッシングとセッションCookie窃取,レガシー認証の例外,パスキー移行,ゼロトラストと場所ベースの信頼,緊急用アカウント,退職者アカウントの失効
会員APIの診断:オブジェクト・機能レベルの認可不備とJWT検証
REST APIのBOLA・BFLA・マスアサインメント,JWTのalg none・aud未検証,確認コードの総当たりと試行回数制限
委託先管理とソフトウェア部品の脆弱性対応(SBOM・再委託・事故報告・署名)
物流会社K社が,OSS部品の脆弱性公表をきっかけに,SBOMの記載範囲・更新,未承認の再委託,共用アカウント,事故報告の期限,監査権,リリースパッケージの署名を見直す
情報資産台帳に基づくリスクアセスメントと運用状況の点検
精密部品メーカーが台帳をもとにリスク値を算定し、予算内で対策を選び、シャドーIT・アクセス権の棚卸し・内部監査の指摘に対応する。
解答群から選ぶ形式です。IPA公式サンプルは IPA が公表した問題、オリジナルは作成した問題です。
模試を解く(120分・本番1回分)
オリジナル12問を通して解き、最後に採点と解説を見る
情報資産台帳の記載方法についての質問への回答
情報資産台帳の様式を理解し、各部署からの質問に的確に助言する(1問1答)
Webサイトのセキュリティ診断とセッションフィクセーション
診断で検出された脆弱性の内容を理解し、修正方法を立案する(1問3答)
リスク対応案の区分と残留リスクの受容判断
リスク評価の規程を読み、対応案の区分(低減・回避・移転・保有)と残留リスクを受容できるかを判断する(1問1答)
委託先チェックリストと契約書案の確認
委託先管理規程と、委託先の回答・契約書案を突き合わせ、是正を求めるべき項目を判断する(1問1答)
注文履歴検索機能のSQLインジェクション修正方針
ソースコードとレビュー結果を読み,SQLインジェクションを根本的に解消し,機能要件も満たす修正方針を選ぶ(1問1答)
WebサーバのTLS設定とHSTSの点検
Webサーバの設定ファイルと点検メモを読み,TLSのプロトコルバージョン,証明書チェーン,HSTSに関する指摘の正誤を判断する(1問1答)
フィッシング耐性と回復性を考慮した認証方式の選定
認証方式の比較表と要件を読み,フィッシング耐性と端末紛失時の回復の両方を満たす方式を選ぶ(1問1答)
RPO・RTOとランサムウェアを考慮したバックアップ方式の選定
業務ごとのRPO/RTOと保管先の要件から、バックアップ方式の候補を計算と条件で絞り込む(1問1答)
露出の判定に基づく脆弱性の対応順
ファイアウォール設定や補償的対策の設定を読み取って露出を判定し、CVSS・EPSS・KEVと組み合わせて対応順を決める(1問1答)
インシデント発生時の証拠保全の順序
証拠保全の手順書を読み,揮発性の高い順(RFC 3227 の Order of Volatility)に沿った保全作業の順序を判断する(1問1答)
生成AIの安全導入規程の運用点検と内部監査指摘への是正処置
AI安全導入規程の評価基準・情報区分を資料に当てはめ,規程違反の運用を特定し,監査指摘の原因を取り除く是正処置を選ぶ(1問3答)
クラウド業務システムの脅威分析・IaCレビュー・リリース判定
STRIDEによる脅威の分類、IaCテンプレートと要件の照合、漏えいしたシークレットへの対応とリリース判定基準の適用を、資料から判断する(1問3答)
VPN装置の更改とゼロトラスト型アクセスへの移行
SASE/ZTNAへの移行で,FWルール・アクセスポリシー・アクセスログ・TLS検査の資料を読み,設定の不備と対処を判断する(1問3答)
EDRアラートを起点とする複数ログの突合せと初動対応
VPN・Windows・プロキシのログを時刻の基準をそろえて読み,侵入時刻と横展開の手段を特定し,封じ込め・証拠保全・個人情報保護委員会への報告を判断する
事例
ある通販サイトの商品検索機能では、利用者が入力した検索語をそのままSQL文に連結して実行していた。攻撃者が検索欄に特殊な文字列を入力したところ、全顧客の個人情報が表示された。
この攻撃が成立した技術的な原因を述べよ。
利用者の入力値を検証・無害化せずにSQL文へ文字列連結しており、入力がSQL構文の一部として解釈されたため。
採点キーワード
解説
SQLインジェクション。入力とSQL構造が分離されていないことが根本原因。次設問の対策(プレースホルダ)とセットで覚える。
事例
(前問と同じ通販サイト)
上記脆弱性の根本的な対策を、具体的な実装手法を挙げて述べよ。
プレースホルダ(プリペアドステートメント)を用い、SQL文の構造と入力値を分離して組み立てる。
採点キーワード
解説
エスケープやWAFは補助的対策で漏れやすい。プレースホルダはDB側で値を構造と分離するため根本対策になる。
事例
あるWebアプリは、ログイン前に発行したセッションIDをログイン後もそのまま使い続けていた。攻撃者は事前に用意したセッションIDを利用者に使わせ、利用者がログインした後にそのセッションでなりすました。
この攻撃の名称と、防ぐための対策を述べよ。
セッションフィクセーション攻撃。ログイン成功時にセッションIDを再発行することで防ぐ。
採点キーワード
解説
認証の前後で同じセッションIDを使い回すと、攻撃者が固定したIDで成りすませる。認証成功時の再生成が定石。
事例
経理担当者宛に取引先を装った請求書PDF付きメールが届き、開いた端末がマルウェアに感染、外部のC2サーバと通信を始めた。
被害拡大を防ぐために最初に取るべき対応を述べよ。
感染端末を速やかにネットワークから隔離し、C2サーバとの通信を遮断する。
採点キーワード
解説
初動は封じ込め(隔離)。その後、FW/プロキシのログでC2宛先を特定し、他端末の感染有無を確認、CSIRTへ報告。電源は安易に切らない(揮発情報保全のため)。
事例
自社ドメインを騙る詐欺メールが取引先に送られ、信用が損なわれた。
送信ドメイン認証によるなりすまし対策の仕組みを2つ挙げ、それぞれの役割を述べよ。
SPFは送信元メールサーバのIPが正規かを検証し、DKIMは電子署名でメールの完全性と発信元の正当性を検証する。
採点キーワード
解説
SPF(IP)とDKIM(署名)を、DMARCがポリシー統合し検証失敗時の扱い(隔離/拒否)と報告を定める。3点セットで覚える。
事例
公開Webサーバが内部LANと同一セグメントに設置されており、Webサーバ侵害後に内部のDBサーバへ容易に侵入された。
ネットワーク構成上の問題点と改善策を述べよ。
公開サーバを内部LANと同一セグメントに配置していた点が問題。DMZを設けて公開サーバを分離し、ファイアウォールで内部への通信を必要最小限に制限する。
採点キーワード
解説
公開サーバは侵害前提で内部から隔離する。多層防御・最小権限の通信制御で被害の横展開(ラテラルムーブメント)を抑える。
事例
不正アクセスが疑われたが、Webサーバのアクセスログの保存期間が短く、侵入経路や影響範囲を特定できなかった。
この問題への改善策を述べよ。
ログの保存期間を十分に確保し、改ざんされないよう別サーバ等で集中管理・保全する。あわせて時刻同期を行う。
採点キーワード
解説
追跡可能性(トレーサビリティ)の確保。ログは消える前提で集約し、相関分析(SIEM)できる状態にする。時刻同期がないと突合できない。
事例
あるサイトでは古いTLS設定が残っており、TLS1.0や脆弱な暗号スイートが有効になっていた。
想定されるリスクと対策を述べよ。
弱い暗号は盗聴・解読される恐れがある。TLS1.2以上のみを有効化し、脆弱な暗号スイートを無効化する。
採点キーワード
解説
古いプロトコル/暗号(SSL3,RC4,DES等)は既知の攻撃がある。サーバ設定の定期点検とSSL Labs等での検証が有効。
事例
あるWebサービスでは、URLのパラメータ(?id=)を書き換えると他人の個人情報が閲覧できた。
この脆弱性の原因と対策を述べよ。
リクエストされたリソースがログイン利用者本人の所有かを確認する認可チェックが欠けていたため。サーバ側で利用者とリソースの所有者を照合する。
採点キーワード
解説
安全でない直接オブジェクト参照(IDOR)。画面に出さないだけ(推測可能なID)では対策にならず、サーバ側の認可が必須。
事例
ランサムウェアに感染し基幹システムが暗号化された。バックアップも同じネットワーク上にあったため、同時に暗号化され復旧できなかった。
復旧可能性を高めるためのバックアップ運用上の改善策を述べよ。
バックアップをネットワークから隔離(オフライン/イミュータブル)して保管し、定期的に復旧テストを実施する。
採点キーワード
解説
オンラインのバックアップは同時に暗号化される。隔離保管に加え、実際に戻せるかの復旧訓練まで含めて初めて対策と言える。